晴走雨讀 自転車紀行     マイ・バイク 《URIBOU−Jr.》 本文へジャンプ

4人の師匠

 マイ・バイク(自転車)を紹介します。名前はURIBOU−Jr.(うり坊ジュニア)。 車種は荷物をどっさりのせられるいわゆるキャンパーというもの。サイズは26インチで、MTBにドロップハンドルをつけたとおもってください。今世界中を走ってるサイクリストはほとんどがMTBだそうですが、ぼくはいろんな持ち方ができるドロップハンドルにこだわりました。

 このURIBOU−Jr.の製作には4人の師匠がかかわってくれてます。
 まずフレーム発注やキャリア、バッグなどの手配をしていただいた川西市で自転車ショップCOWBOYをされている牛谷師匠。フレームの製作をしていただいた知る人ぞ、知る寝屋川市のナカガワ・サイクル・ワークスの中川師匠。そしていろんなパ−ツの選定や組み立ての指導をいただいた吹田でママチャリ・プロショップ自転車工房エコーをされている唯師匠。あとおひとり、フレームの塗装をしていただき、ぼくの面倒な注文を全部きいてくれた大阪は鶴橋の上村塗装の上村師匠。4師匠の力でできた世界でたった1台のバイクです。

 もうひとつ、自転車仲間のもんちゃんです。彼がいなければ牛谷、中川、上村師匠との出会いがなかったのです。ある朝、自転車通勤でもんちゃんの会社の近くを通ったとき、バタッと会って、キャンパーをつくろうとしているが、中々いいフレームがないことをいうと、もんちゃんが
「ほんなら、ぼくよう知ってる中川さんに聞いてみてあげるわ」とのこと。そして牛谷師匠通じて聞いてもらうとOK。憧れの中川師匠のフレームに乗れると聞いて、おもわず、バンザーイ!いいました。ほんまうれしかった。

 それからしばらくして、牛谷師匠、もんちゃんの3人でナカガワ・サイクル・ワークスへ。大体の場所を聞いて現地で待ち合わせ。ところが聞いてたところにそれらしい建物がない。アレー!?とおもいながら、よく見ると看板があった。いわゆるガレージ工場で、中に入るとお世辞にもきれいとはいえないけれど、工具やつくりかけのフレームなんかがちらかってて、ものすごくいい雰囲気。いいものをつくるってのは、こういうところでできるんやなと実感。 中川師匠に、ぼくの希望や考えてることを伝えたところ、まあ、任しときちゅう感じ。もちろん、中川師匠お得意のクロモリで、製作期間はほぼ半年。(たいがいは遅れるそうで、牛谷師匠が半年でっせ、と何度もプッシュしてくれました)

                    写真はナカガワ・サイクル・ワークスの素敵なロゴです。

 しかし次の難関が待ってました。世界に一台しかないマイ・バイク。ロゴなんかの字体やデザインにもこだわりがあって、20通りくらいの中からようやく案が固まるのに4ヶ月ほどかかりました。そしてフレームが組みあがったときに、牛谷師匠に同行してもらって、デザイン上の注文を直接伝えるのに上村塗装に。ここも正直きれいとはいえないけれど、全国から注文があって日本で一番ではといわれてるらしい。(とにかく、ぼくの細かい注文を根気よく聞いていただきました牛谷師匠、ほんま、すんませんでした。ありがとうございます)

   写真はその苦労したうり坊マークとロゴ。赤い線がOの字を貫通してることに注目。こだわり!

組み立て


 それでは組み立て過程を紹介します。お断りしておきますが、ぼくはメカ音痴で部品の名前もあんまり知りません。といっても、旅先ではどんなトラブルが待っているかわかりません。それで唯師匠の指導を仰ぎ、自分で組み立てることにしました。唯師匠についてはおいおい紹介しますが、ひとことでいえば、子どもにも好かれる“いいやつ”です。そして中川師匠に教えてもらって自分でフレームをつくりたいといいだし、すでにお客さんから一台注文を受けたいうてます。

 写真(左)とりあえずフレームとホイールをつないでみたところ。(中)はBBの軸受け部。塗装の光沢がすばらしい。(右)は駆動系の組み立てで、チェーンを切断し、つないでいるところ。(よく見ると、うり坊の頬の無精ひげに白髪が混じってますな)

  (左)(中ー1)ハンドルと前輪の泥除けが付きました。(中ー2)(右)後と前のカンティ・ブレーキも。前は付属のワイヤー、部品では泥除けが干渉してあきません。そこですかさず、唯師匠は他のメーカーの部品でカバー。さすが!ランドナーとかの部品が段々なくなってきてるそうですが、それをアレやコレや考えるのがおもしろいいうてはります。なんでやろ?メカ音痴のぼくにはわかりません。

  (左)唯師匠となんやらボソボソ。(中)ペダルと借りたサドルを付けると一応乗れます。初乗り。軽くスイスイで、Wレバーの操作もあんまり気にせずできそう。Wレバーは始めてでちょっと不安だったけどよかった。それに今までにないとてもやわらかい感じ。(右)唯師匠はウクレレもつくってます。そのうち本業がどっちかわからんようになるかも。

 3月ホワイトディの日、サドルを取り付け、バーテープを巻いてついに完成。唯師匠ありがとうございました。そして唯師匠は「久しぶりに興奮する自転車つくった」いうてくれました。そのひと言で充分です。
 自転車からオーラがでていて、勝手に走っていきそう。
 それに牛谷師匠も唯さんとこに来て、Jr.に乗って「ソフトで腰のある乗り味、乗りながら昼寝できそう」とのコメントをいただきました。

試走

2007年3月17日(土)朝、唯師匠からJr,をもらいうけに。リアーとフロント・バッグを付けてショップを出るとき、師匠は
「もう、出発するみたいやな」

「そうや、行ってきます。フレームが到着してから5ヶ月。もう、娘を嫁に出す心境ちゃいます?」というと、師匠の目が潤んでいたように感じました。
 それから待ち合わせをしていた栗本君と合流。しばらく栗本君に乗ってもらいました。
「ほんま、やわらかいですね。ぼく(ポタリング派)にぴったしですわ」